資格外活動許可:包括許可、個別許可
2024年12月14日
外国人が日本で活動する際、在留資格ごとに許可される活動範囲が決まっています。そのため、就労制限がある在留資格で範囲外の活動を希望する場合には、「資格外活動許可」が必要です。この許可には「包括許可」と「個別許可」の2種類があり、それぞれの特徴と適用範囲を理解することが重要です。
包括許可とは
包括許可は、特定の条件下で、資格外活動が包括的に認められる許可です。この許可を受けることで、一定の範囲内で複数の職場や活動が許可されます。
主な特徴
◆適用例:主に留学生や家族滞在の外国人がアルバイトをする際に適用されます。
◆労働時間の制限:
・留学生の場合:1週間に28時間以内(長期休暇中は40時間以内)。
・家族滞在の場合:1週間に28時間以内
◆職種の制限:風俗営業関連(パチンコ店、カラオケ店、バーなど)は禁止。
メリット
◆毎回新たな許可を申請する必要がなく、手続きが簡素化される。
◆アルバイト先が変更になった場合でも、許可の範囲内であれば再申請不要。
個別許可とは
個別許可は、特定の職場や活動内容に限定して資格外活動を認める許可です。包括許可とは異なり、活動ごとに申請と許可が必要になります。
主な特徴
◆適用例:技術・人文知識・国際業務ビザ保持者が会社の許可を受けた上で別の活動を行う場合など。
◆活動の範囲:申請時に特定の活動内容が許可されるため、申請内容を超えた活動は認められない。
メリット
◆許可内容が明確で、法的な問題が起きにくい。
◆特定の活動に集中することができる。
包括許可と個別許可の違い
項目 | 包括許可 | 個別許可 |
---|---|---|
対象者 | 主に留学生、家族滞在 | 技術・人文知識・国際業務など |
許可内容 | 一定条件下で複数の活動が可能 | 特定の活動に限定 |
申請手続き | 1回の申請で複数活動が認められる | 活動ごとに個別に申請が必要 |
柔軟性 | 高い | 低い |
労働時間の制限 | 原則、週28時間以内 | 条件に応じて異なる |
まとめ